2VOICE ~世界で一番美しいハーモニーと「愛」がここにある

ミュージック・セレナーデ・セレクション Vol.9
The Fab 4 from Liverpool

番組『ミュージック・セレナーデ』では毎週二人が決めた「テーマ」があり、スタジオ・ライヴのコーナーもそれに沿って選曲がされていました。9弾目の今回は12月8日ジョン・レノンの命日をしのんでビートルズとソロ・ナンバーから全10曲、Jazzyな演奏でお届けします!



発売日|2021/12/08

配信ダウンロード¥200(税込)

着うたフル¥200円(税別)

※ストリーミングは各サイト規定月額

発売元:横浜エフエム放送(株)

発売レーベル:Music Serenade

【購入するタイプ】

パソコンやスマホなどに、一曲またはアルバム毎に“ダウンロード”する形式

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【再生するタイプ】

定額制のストリーミングによる“聴き放題”の形式

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FM yokohamaで2年半にわたって放送された2VOICE(原順子&叶央介)の『ミュージック・セレナーデ』。毎週スタジオで2人が披露した洋楽曲のアコースティック・カバー計122曲の名演を2021年4月から2022年3月まで全12カ月間、毎月配信・ストリーミング!でお楽しみいただけます。

1.Yesterday(イエスタデイ)

弦楽四重奏をバックに従えてポール・マッカートニーがアコースティックギターで歌う、このアレンジに行きつくまでかなりの時間を要したと言われますが、やはりそれだけの価値はありました。“グループの曲”ではないので当初はリンゴの歌う「アクト・ナチュラリー」のB面曲であったというのも今考えると意外な気がします。1965年ザ・ビートルズ5枚目のアルバム『ヘルプ!』B面最後から2曲目に収まっています。ギネス記録になるほど世界中で数多くのアーティストにカバーされていますが、2019年のダニー・ボイル監督映画『イエスタデイ』ではもちろんとても重要な場面で主人公が弾き語ります。

同名の映画のようにビートルズが存在しない世界にもし生まれていたら、私達は今頃どんな音楽を奏でていたでしょうか?この美しい曲に巡り会えたことは何よりの幸せなのかもしれません。

2.Michelle(ミッシェル)

1965年12月『ヘルプ!』の次に発売されたザ・ビートルズ6枚目のアルバム『ラバー・ソウル』収録のポールによる名バラードが続きます。1957年にポールとジョンを引き合わせ、ビートルズという存在が登場するきっかけを作ったと言われる友人、アイヴァン・ヴォーンの妻ジャネットが書いたフランス語の歌詞が印象に残ります。

主人公の恋の相手はフランスの女の子、フランス語が苦手な彼は知っているたったひとつの言葉を繰り返しました。「ミッシェル私の愛しい人」まっすぐに気持ちを込めて伝えることができたならそれは世界で一番美しい愛の言葉になるのです。

3.Here, There and Everywhere(ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア)

ポール・マッカートニーはバラードの名手であることに間違いはありませんが、その中でも最高傑作の1曲という評価もうなずけます。ジョン・レノンもかなり気に入っていると伝わるこの曲にはエミルー・ハリスなど歌もののカバーも多い一方で、インスト、演奏物のカバーも多く、日本人アーティストによるものも目立ちます。それだけメロディの良さが誰にでも認められる楽曲なのでしょう。1966年、年間2枚のアルバム・リリースとツアーに追われていたザ・ビートルズが8月に発表した7枚目のアルバム『リボルバー』収録曲です。

2年という月日は何気ない日常がどれだけ愛しいものだったかということを教えてくれました。「ここにも」「むこうにも」目を凝らせば「どこにでも」幸せはあふれていたのです。近すぎて見えなくなっていた大切なものを思い出す時間でした。

4.Blackbird(ブラックバード)

ザ・ビートルズ現役時代中唯一の2枚組アルバムとなった1968年の『ザ・ビートルズ(通称:ホワイト・アルバム)』収録のポールの代表曲のひとつともいえる楽曲です。今もポールのツアーでは演奏されることが多く、本人も気に入っているのは明らかです。元のタイトル「Blackbird」を日本名に置き換えると「クロツグミ」「クロウタドリ」と、いくつか呼び名・種類があるようです。しかしポール本人が後に明かしているのは、これは単なる鳥の話ではなく、人権問題に苦しむ黒人女性への応援歌として書いた、ということ、この当時盛んになっていた公民権運動とつながります。

50年以上の時を経てもなお輝きを失わないメロディそして歌詞に託されたメッセージも未だに過去のものではないのです。傷の癒えたクロウタドリが羽を広げ大空に舞い上がることができた時、ようやく時代はこの歌を超えるのだと思います。

5.My Valentine(マイ・ヴァレンタイン)

ポール・マッカートニー、叙勲しているので正式にはSir James Paul McCartney、左利きのベーシスト、シンガー、ベジタリアン、元ビートルズ、いくつもの呼び名や肩書もありますが、やはりかなり下がった世代まで「ポール」と言えば彼のこと、とわかるほど、一般に浸透したヒット曲がいかに多いか、その事実は誰にも動かすことはできないでしょう。1942年6月18日イギリス、リバプール生まれ、そのポールが70歳になる2012年にリリースしたスタンダード・ナンバーのカバー・アルバム『キス・オン・ザ・ボトム』に収録した書下ろしの本人オリジナル新曲のひとつです。歌詞の基になったのは、2011年に結婚した3人目の妻、ナンシーとの旅行先での会話だったそうです。

この曲のPVではジョニー・デップとナタリー・ポートマンが手話で語りかけています。ポールが歌に託すメッセージはいつも柔らかくしなやか、でもそれは時にどんなに力強い言葉よりも心の奥深くまで響いて来ます。

6.Woman(ウーマン)

1980年11月に発売され、英米はじめ世界各地でチャートの1位を独占したジョン・レノン生前最後のスタジオ・アルバム『スターティング・オーヴァー』に収録された、世界中の女性たちへの思いがつづられた曲です。ファースト・シングル「スターティング・オーヴァー」に続いて1981年1月にシングル・カットされるとビルボードで2位、イギリスでは見事1位を獲得しました。日本では三菱自動車の「eKワゴン」のCMソングなどテレビでもよく使われ、耳なじみのある曲となりました。

いつまでも終わらない争いや目をそむけたくなるような出来事に出会う度、ジョンが元気でいてくれたならどんな示唆をくれたのだろうと考えてしまいます。きっと彼はこう言うでしょう「自分の心に従って生きてゆくだけだよ」

7.The Fool on the Hill(ザ・フール・オン・ザ・ヒル)

1966年の夏にツアーに追われる生活から脱したビートルズは、今まで以上にスタジオで時間をかけて音楽を作り、映画やテレビ番組の制作にもさらに積極的にかかわるようになります。そのひとつが1967年に放送されたテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』の挿入歌です。幻想的なイメージの歌詞はポールが書いた中では独特で、当時はジョン・レノンが書いた詩と思った人も多かったようです。1989年以降のツアーでは「マジック・ピアノ」と銘打ったサイケデリックなピアノを弾きながらポールが歌っていましたので、実際のライヴを見た方も多いのではないでしょうか?

丘に立ち、来る日も来る日も空を眺めている男を人はFoolと呼びました。想像の及ばないものを時に人は拒絶してしまうけれど、それはもしかすると新しい時代の予兆なのかもしれないのです。「風紀を乱す音楽」ビートルズもそんな烙印からのスタートでした。

8.Across the Universe(アクロス・ザ・ユニバース)

この曲が初めて世に出たのは、1969年に発売された世界自然保護募金(WWF)へのチャリティ・アルバム『ノー・ワンズ・ゴナ・チェンジ・アワ・ワールド』でした。その後も違うプロデューサー、エンジニアなどによる別ヴァージョンがいくつか存在しますが、ザ・ビートルズのアルバムとしては1970年の『レット・イット・ビー』まで待つこととなりました。元々ジョンが実質的に一人で作った曲と言われるだけに、後年『レット・イット・ビー・・・ネイキッド』で発表されたシンプルなヴァージョンが心に響くように思えます。

キラウエアのドライブウェイから見上げた星空は圧巻でした。無数の輝きの中に身を置いた時、この深遠に生きている自分を誇らしく思いました。私達ひとりひとりがこの宇宙の一員、それは誰も代わることのできないかけがえのない存在だと思えたからです。

Imagine(イマジン)

世界的にあまりに有名な1曲、これはビートルズの曲、と思っている人も多いと思われますが、1971年発表されたジョン・レノンの同名ソロ・アルバムのタイトル曲です。もっともその原型はすでにビートルズ時代に存在していたようです。歌詞はパートナーであるオノ・ヨーコの詩集「グレープフルーツ」からの借用も含むことから、当時彼女は作詞者としてクレジットされていませんでしたが、2017年にあらためて認定され、名実とものふたりの「共作」による超スタンダード曲となりました。

人は「想像」することで未来を描き、現実のものにしてきました。そして今、洪水のように押し寄せる情報の渦に「想像力」は沈みかけています。この新しい時代を見ることなく旅立ったジョン、「想像してごらん」彼が残してくれた言葉が何より大切なものに思えます。

10Hey Jude(ヘイ・ジュード)

両親の離婚で傷ついたジョンの息子ジュリアン(通称:Jude)のことを思いやってポールが作ったこれもスタンダードと言ってよい超有名曲です。7分以上という当時のシングルとしてはかなり長い曲ですが、後半の「Na-Na-Na-・・・」は後年ポールのコンサートでも会場全体が大合唱となる有名なパートです。1968年8月、ビートルズが設立した「アップル・レコード」からの第1弾シングルとして発売され、英米ともシングル・チャートの1位を記録しています。現在はザ・ビートルズのシングル曲をコンパイルした『パスト・マスターズ』に収録されています。当時はアメリカで同名のタイトルをつけた編集アルバムが1970年に発売されていましたが、その形ではCD化はされていません。

幼い日にこのメッセージを受け取ったジュリアンは、ミュージシャン、プロデューサー、作家など様々な顔を持つアーティストになりました。ポールの温もりに触れ、ジョンのまなざしを受け継いだ彼がこれから創り上げていくのはどんな世界なのでしょう。


【130歳の夫婦デュオ】

A Lover’s Concert(愛のコンチェルト)2021/11/09
Music Serenade Selections Vol.8 / Winter Love Songs on Your Christmas Day 2021/11/18

次回第10回配信・ストリーミングは新年明けて2022年1月26日(水)、テーマは『Songs of Love』バレンタイン・デーからホワイト・デーまで続く「愛の日々」にぴったりの曲をお送りします。お楽しみに!!



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