2VOICE ~世界で一番美しいハーモニーと「愛」がここにある
ミュージック・セレナーデ・セレクション Vol.11
~Friends and Happiness~
番組『ミュージック・セレナーデ』では毎週二人が決めた「テーマ」があり、スタジオ・ライヴのコーナーもそれに沿って選曲がされていました。11弾目の今回は出会いや別れ、卒業や新たなスタートを迎える人たちの気持ちに寄り添った全11曲、Jazzyな演奏でお届けします!
発売日|2022/02/26
配信ダウンロード¥200(税込)
着うたフル¥200円(税別)
※ストリーミングは各サイト規定月額
発売元:横浜エフエム放送(株)
発売レーベル:Music Serenade
FM yokohamaで2年半にわたって放送された2VOICE(原順子&叶央介)の『ミュージック・セレナーデ』。毎週スタジオで2人が披露した洋楽曲のアコースティック・カバー計122曲の名演を2021年4月から2022年3月まで全12カ月間、毎月配信・ストリーミング!でお楽しみいただけます。
1.You’ve Got a Friend(君の友達)
シンガー・ソングライター、キャロル・キングが1971年に作詞・作曲し、今も多くの人に聴かれ、演奏もされ続けている曲ですが、意外なことに本国アメリカ、洋を挟んだイギリスではキャロルのシングルとして発売されたことはありません。あくまでも大ヒット、ロング・セラー・アルバム『つづれおり』(Tapestry)の収録曲、という位置づけでした。シングルとしては同じ1971年に発売されたジェームズ・テイラーがアメリカで1位、イギリスで4位を記録しているほどの大ヒットだったので、米英ではこちらの方が知られている、と言えるかもしれません。ちなみにこの曲が入った1971年のジェイムズ・テイラーのアルバム『マッド・スライド・スリム』をプロデュースしていたのはかつて1960年代にピーター&ゴードンとしてヒットを飛ばした二人組の一方、ピーター・アッシャーでした。
生きていく上で何より大切なものの一つが友達です。中でも音楽を共に奏でた友達は特別、呼吸を揃え同じリズムを刻んだ心の絆はどんなに時間が過ぎても変わる事がありません。ジェイムス・テイラーとの久しぶりのライブでキャロルが見せた笑顔が何よりそれを物語っていました。
2.Something Stupid(恋のひと言)
フランク・シナトラとその娘、ナンシー・シナトラのデュエットとして1967年にシングルとしてリリースされ、見事全米1位を記録したデュエット・ソングのスタンダードの中でももっとも有名な一曲と言えるでしょう。初出はヴァン・ダイク・パークスの兄であり作者のカーソン・パークスがその前年に「カーソン・アンド・ゲイル」名義(ゲイルはカーソンの妻)で発表したアルバム中の1曲としてでした。シナトラ親子による大ヒット後もマーヴィン・ゲイとタミー・テレル、ピーチズ&ハーブ、ロビー・ウィリアムズとニコール・キッドマンなど大物デュエットによるカバーが存在します。大瀧詠一氏が生前最後に参加した公式の楽曲と言われる竹内まりやとのデュエットは2003年の『Longtime Favorites』(竹内まりや)に収録されています。
「I love you」 この言葉から始まって、人は数え切れないほどの愛の言葉を創り上げました。でもどんなに美しい言葉を並べてみてもこの言葉を超えることはできないのです。「I love you」を超えられるのはより心のこもった「I love you」だけ・・・そう思いませんか。
3.Your Song(僕の歌は君の歌)
イギリスを代表するシンガー・ソングライターで、1970年代には「一人でビートルズを超えた」と称され、今も(ツアーからの引退宣言はしたものの)現役で活躍中のエルトン・ジョンが1970年に同名アルバムに収録していたのがこの名曲です。当時よく「B面の方がラジオDJ受けが良く、AB面を入れ替えて再リリース」、ということがありましたがこの曲もまさにその通り、アメリカ、イギリスともにトップ10ヒットになっています。曲作りのパートナー、バーニー・トーピンがある朝書き上げた歌詞に10分で曲をつけたという伝説的な誕生秘話があります。当時次から次へと曲が湧き出てきたエルトンの天才ぶりを表すエピソードです。日本でも車のコマーシャルやドラマ「イグアナの娘」主題歌などで使われ、「いつの間にか聞いたことのある洋楽の曲」として定着しています。
エルトンは世界ツアー引退発表の場で素敵なコメントを残しました。「これからは夫と家族との時間を大切にしたい」自分の心に素直に生きてゆくこと、皆そうありたいと思いながらなかなかできないことをサラリと見せてくれた彼だからこそ、この名曲を生み出せたのだと思います
4.Here, There and Everywhere(ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア)
ポール・マッカートニーはバラードの名手であることに間違いはありませんが、その中でも最高傑作の1曲という評価もうなずけます。ジョン・レノンもかなり気に入っていると伝わるこの曲にはエミルー・ハリスなど歌もののカバーも多い一方で、インスト、演奏物のカバーも多く、日本人アーティストによるものも目立ちます。それだけメロディの良さが誰にでも認められる楽曲なのでしょう。1966年、年間2枚のアルバム・リリースとツアーに追われていたザ・ビートルズが8月に発表した7枚目のアルバム『リボルバー』収録曲です。
コロナに揺れたこの2年という月日は何気ない日常がどれだけ愛しいものだったかということを教えてくれました。「ここにも」「むこうにも」目を凝らせば「どこにでも」幸せはあふれていたのです。近すぎて見えなくなっていた大切なものを思い出す時間でした。
5.Make It with You(二人の架け橋)
ロサンゼルス出身の3人組、ブレッド1970年のヒット曲です。セカンド・アルバム『On the Waters』がリリースされた翌月同年8月に全米1位を記録、アメリカだけでミリオン・セラーとなっています。この曲はカバーも多く、ナンシー・ウィルソン、アレサ・フランクリン、シラ・ブラック、アース・ウィンド&ファイアーらがアルバムやライヴで取り上げています。ヒット・シングルに引っ張られるようにアルバムも12位、その後も4作目の『Baby I’m-A Want You』 はビルボード・アルバム・チャートで3位を記録するなど一世を風靡しました。西海岸で曲作りやアレンジ、スタジオ・ミュージシャンとして活躍していたメンバーたちの創り出した作品はその後「ソフト・ロック」と呼ばれるジャンルへの先鞭をつけたと言えましょう。
これから君と創り出す新しい世界、僕らは今虹の橋を渡ろうとしている・・・大空を横切る夢の橋を美しいと思う心は世界中同じはずなのに、時々人はそれを忘れてしまいます。私たちをつなぐこの大切な空を曇らせている硝煙が1日も早く消え去ることを心から願っています
6.On and On(オン・アンド・オン)
サンディエゴ出身のシンガー・ソングライター、スティーブン・ビショップ1977年の作品です。エド・サリヴァン・ショーに出演したビートルズに衝撃を受け、イギリスっぽいバンドを組んだりしていましたが、音楽で成功するためロサンゼルスに移住、曲を400曲以上書き溜めていたと言われます。1975年にアート・ガーファンクルが彼の曲を取り上げたことで注目が集まり、1976年にはソロ・デビュー・アルバム『ケアレス』をリリースするに至ります。ここからの2枚目のシングルがこの「オン・アンド・オン」でした。ダスティン・ホフマンの映画『トッツィー』の主題歌をリリースしたり、フィル・コリンズ&マリリン・マーティンの全米ナンバー1ヒット「セパレート・ウェイズ」の作曲も手掛けたり、マイペースながらもAORの隠れた名歌手と言われるアーティスト/ソングライターです。
自分は幸せなのかな?そんな疑問が浮かんだときは思い出の引き算を・・・笑顔の数から涙の数を引いて少しでもプラスならばあなたは誰より幸せな人生を歩んだと言えるのです。この歌が教えてくれるのはそんな幸せの秘訣です。うまくいかない時もあるさ、でもいつだって笑顔を忘れずに!
7.Danny’s Song(ダニーの歌)
ロギンス&メッシーナの、と言ってもあまり伝わりにくいかもしれませんが、その一方、ケニー・ロギンス、と言えば「フットルース」や「トップガン」といった1980年前後の映画がらみのスーパー・ヒットでおなじみの、「ああ、あの髭のシンガーね」と思い出してもらえることでしょう。その彼がジム・メッシーナと組んで1971年にデビューしたのがこの「ダニーの歌」をリリースしたロギンス&メッシーナでした。この曲を収録したファースト・アルバム『シッティン・イン』からはじまり、ライヴ、ベストを含む9枚のアルバムを残しています。ただ、この曲は彼らでヒットしたわけではなく、1972年にカナダのシンガー、アン・マレーがカバーしてビルボード・シングル・チャートで7位となっています。
鳩のように大空を翔び、心から「愛」を信じることのできる子になってほしい・・・家族への、そしてこれから生まれてくる新しい生命への愛に溢れたこの曲は、ケニーが弟「ダン」に贈ったものです。今この時も世界中で誕生している新しい生命のために、そんな思いで歌いました。
8.Both Sides Now(青春の光と影)
曲の作者はジョニ・ミッチェル、1967年にこちらもアメリカのシンガー・ソングライターとして人気のあったジュディ・コリンズがレコーディングして翌1968年に全米トップ10の大ヒットとなり、グラミーも受賞、彼女の知名度を世界的に広めることとなりました。ジョニ・ミッチェル自身も1969年の自信のアルバム『青春の光と影(Clouds)』に収録、他にもフランク・シナトラ、ウィリー・ネルソン、スタン・ゲッツ、メリー・ホプキン、最近ではカーリー・レイ・ジェプセン、スーザン・ボイルら、日本でもタイガースや原田知世ら多士済々のカバーがあります。
「憧れ」だけを見つめていた頃がありました。光のあるところには必ず影が、そんなことにも気づけないほど未熟だった頃。けれども自分が目にするもの、触れるもの、感じるものを信じひたむきだったあの時間を今は何より愛しく思い出しています。
9.Dream On(ドリーム・オン)
アメリカを代表するロック・バンド、エアロスミス。2021年にユニバーサル・ミュージックと全世界におけるパートナーシップを結び、1973年のデビュー当時のソニー時代以来すべての作品が一つのレーベルに集約されることは驚くべきニュースでした。この曲はそんな彼らのデビュー・アルバム『野獣生誕』からシングル・カットされ、シングル・チャートで59位まで上昇、彼らがスター・バンドへの階段を上り始める第一歩となった記念すべき曲でした。今聞き返してもデビュー・アルバムにしてこれだけの完成度のドラマチックなバラードがすでに収録されていたことは、彼らが並のバンドではなかったことを十二分に証明してくれます。
全米を席巻したオーディション番組「アメリカン・アイドル」に審査員として登場したスティーブン・タイラー、夢にチャレンジする若者たちに注ぐ眼差しの温かさと優しさがとても印象に残りました。夢を持ち続けろ!そう歌っていた20代の情熱を彼は決して忘れていなかったのです。
10.Too Much Love Will Kill You(愛の結末)
2018年に公開されるや世界中で大ヒット、その名声をまた幾度目か広めることとなった映画『ボヘミアン・ラプソディ』以降も世界中で展覧会などが開催され、常に高い注目を集めるクイーン。そんな世界的アーティストであるクイーンのギタリスト、ブライアン・メイが外部作家と共作した切ないほどの愛の歌がこちら、日本での人気も高い楽曲です。1992年のフレディ・マーキュリー追悼ライヴで初披露され同年ブライアンの初ソロ・フル・アルバムに収録されましたが、その後フレディのヴォーカルでレコーディングされていたヴァージョンがフレディの“遺作”となったクイーン名義のアルバム『メイド・イン・ヘヴン』に収録されました。実はクレジットの関係で1989年のアルバム『ザ・ミラクル』には収録ができなかったという話もあり、クイーンのファンにとっては失ったフレディの未発表の作品を手に取れたことは何にもまして嬉しくも悲しいことだったのではないでしょうか?
ある番組でボヘミアン・ラプソディを歌うことになり練習を始めた時、改めてQueenの凄さに気付かされました。実際に音を出すとその響きは想像以上、ロックの歴史の中でもここまで精緻で完成されたハーモニーを奏でたのはQueenだけ、そう言い切れるほどの心地良さでした。
11.The Flower Song ~Lullaby for Learning Colors(ザ・フラワー・ソング~ララバイ・フォー・ラーニング・カラーズ)
フィンランドに住むMatthew John Dormanが作詞作曲し、自身のバンドThe Little Blue Globe Band(訳せば「ちいちゃな青い地球バンド」)でレコーディング、Toddler World TVという子供向け教育用のYouTubeチャンネルに2013年にアップしていた優しい優しい「色」のかぞえうたです。赤、緑、黄、紫、桃、白、青、黒、橙、茶・・・。シンプルですがいつのまにか覚えてしまう歌詞とメロディが作者の優しさの本質を伝えてくれます。おそらく2VOICEのカバーが世界初と思われます。
動画サイトで見つけたこの歌、そこからフィンランドに住む作者に辿り着くことができました。
昔ならば夢物語のような出会いがもうあたりまえになっているのです。この新しい人の繋がりを未来の幸せと平和のために、それが今私たちに託された大切なテーマなのだと思います。
【130歳の夫婦デュオ】
次回第12回配信・ストリーミングは2022年3月26日(土)より
テーマは『Family and Memories』
家族との想い出、ちょっと切ないことや嬉しいこと、今だから感じる気持ち・・・そんな曲を厳選してお送りします。
お楽しみに!!
2VOICE OFFICIAL WEB
2VOICE(原 順子・叶 央介)|Kainui 叶 央介|THE COCONUT CUPS|声の学校|音楽デリバリー
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