2VOICE ~世界で一番美しいハーモニーと「愛」がここにある

ミュージック・セレナーデ・セレクション Vol.12
Family and Memories

番組『ミュージック・セレナーデ』では毎週二人が決めた「テーマ」があり、スタジオ・ライヴのコーナーもそれに沿って選曲がされていました。シリーズ最後を飾る12弾目の今回は家族との想い出、学生時代のちょっと切ない気持ちなどをテーマに全11曲、Jazzy な演奏でお届けします!




発売日|2022/03/26

配信ダウンロード¥200(税込)

着うたフル¥200円(税別)

※ストリーミングは各サイト規定月額

発売元:横浜エフエム放送(株)

発売レーベル:Music Serenade

【購入するタイプ】

パソコンやスマホなどに、一曲またはアルバム毎に“ダウンロード”する形式

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【再生するタイプ】

定額制のストリーミングによる“聴き放題”の形式

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FM yokohama で2年半にわたって放送された 2VOICE(原順子&叶央介)の『ミュージック・セレナーデ』。 毎週スタジオで2人が披露した洋楽曲のアコースティック・カバー計122曲の名演を2021年4月から12カ月間、毎月配信・ストリーミングしてきましたが、今回がファイナルです!

1.I Love You Too(アイ・ラヴ・ユー・トゥ)

レゲエ界の伝説的存在、ボブ・マーリーの息子、ジギー・マーリー。1985年にザ・メロディー・メイカーズ名義でデビュー、2003年からはソロに転じ、3作目となる2009年のアルバム『Family Time』に収録していたのがこの曲です。母リタと妹セデラもフィーチャーされています。グラミー賞ではこのアルバムで「ベスト・ミュージカル・アルバム・フォー・チルドレン」を受賞、父ボブ・マーリーを思わせる声以上に、曲作りの才能、ミュージシャン/シンガーとしての才能にあふれていることを誰もが認める存在です。

世界で一番小さな、けれども一番大切な人のつながりが「家族」です。ボブとリタが育んだ音楽の種はこんなに素敵な花を咲かせました。二人から受け取った「 I love you」をジギーはこの歌に託し世界中の人々に手渡したのです。

2.Home(ホーム~きみのもとへ帰りたい)

世界中で大人気のシンガー、マイケル・ブーブレが2006年の夏にヒットさせた泣かせる1曲です。元々シャワー中にハミングしたマイケルのメロディを、バンドのピアニスト、アラン・チャンと形にし、デヴィッド・フォスターの娘、エイミー・ギレスが歌詞を作り完成しました。まさに愛する人を遠くから思う気持ちを伝える楽曲です。収録されているアルバムは『イッツ・タイム』、カナダ出身のマイケルが2005年にリリースしたメジャー契約後2枚目のアルバムで、本国カナダでは1位、アメリカでも7位、全世界で400万枚にも達するセールスを記録しています。

「Home」それは始まりの場所、私が生まれ歩き出した場所、もう二度と戻れない思い出の場所。「Home」それはやすらぎの場所、今あなたと生きている場所、歌が生まれてくる場所。

「Home」それは心が帰る場所、どんな時も私を支えてくれる大切な場所。

3.It’s Too Late(イッツ・トゥー・レイト)

シンガー・ソングライターとしてだけでなく、作曲家として多くのヒット曲を世に送り出してきたキャロル・キングの、これはシンガー、キャロル・キングとしての大ヒット曲です。1971年4月に「空が落ちてくる」との両 A 面シングルでリリースされると徐々にこちらの曲が浸透し、ついには全米シングル・チャート5週にわたって1位となり、翌年のグラミー賞では「レコード・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。収録されているアルバムはもちろん、これも彼女の最大ヒットとなった1971年2月発表のセカンド・アルバム『つづれおり』 です。このアルバムはアメリカで15週連続1位にとどまる記録的な大ヒットとなり、グラミーでも先述と合わせ最優秀アルバムなど4部門を受賞しています。

ピアノを弾きながら歌を紡ぐキャロルに新しい音楽の始まりを予感したのは10代の頃でした。

そして私が歌を作り始めたのはずいぶん後になってから・・But It's not too late・・心のひきだしを開けると重ねてきた思い出と共にたくさんのメロディが目を覚ましたのです。

4.Brother Louie(ブラザー・ルイ)

リード・シンガーであり、中心的に曲作りをしていたエロル・ブラウン(故人)率いるイギリスのソウル・バンド、ホット・チョコレート1973年全英7位のヒット曲です。マニアックな存在のバンドですが、ミュージシャンの間ではリスペクトする人も多く、この曲も90年代初頭に活躍したロック・バンド、ザ・クワイアボーイズやなんとあのシナトラで有名な「マイ・ウェイ」のオリジナルとなった曲の作者・アーティストであるフランスのクロード・フランソワもカバーしています。日本でも柳ジョージ、HOUND DOG、上田正樹ら本格派アーティストが取り上げていることでも彼らの存在がいかに認められているかを証明しています。

白人のルイが恋におちたのは黒人の女の子・・・この曲が生まれて50年もの時間が過ぎました。けれどもBlack Lives Matter このスローガンを掲げなければならないほど、人種をめぐる状況は変わっていないのです。悲しみは続いています。

5.Killing Me Softly with His Song(やさしく歌って)

オリジナルはカリフォルニア出身のシンガー・ソングライター、ロリ・リーバーマンの原案を基に、ノーマン・ギンベル/チャールズ・フォックスが書き上げ、彼女がレコーディングをした1971年の楽曲です。ロリのヴァージョンはさほどヒットしませんでしたが、偶然この曲を耳にしたロバータ・フラックが取り上げるや1973年に4週連続で全米1位とし、年間でも8位、グラミーでも3部門を受賞するに至りました。1996年にはフージーズがカバー、2002年のヒュー・グラント主演映画『アバウト・ア・ボーイ』では出演者たちが歌うシーンもあるなどスタンダードならではの広がりを見せています。日本でカバーしている歌手も多く、南沙織、尾崎紀世彦、本田美奈子、平井堅(ロバータ本人とのデュエット!)、ケイコ・リーらがリスペクト感満載のレコーディングを行ってきた、まさに超スタンダードの名曲です!

高校の学園祭、初めてステージに立って歌ったのがこの歌でした。Singerとして生きて行くことなど想像もしていなかったけれど、この曲から私の音楽の旅が始まったのです。その時一緒に歌った友人も音楽の仕事を続けていると聞きました。50年ぶりにまた声を合わせてみましょうか。

6.Don’t Look Back in Anger(ドント・ルック・バック・イン・アンガー)

2019年の映画『イエスタディ』ではビートルズからの影響が大きい(と言われる)あまり存在を消されていたオアシスですが、もちろん現実世界では世界を席巻した90年代以降のイギリスを代表するリアムとノエルのギャラガー兄弟を中心とした重要な存在です。マンチェスター出身でデビュー・アルバム以来イギリスでは7作連続でアルバム・チャートの1位を記録、アメリカでも着実にトップ10ヒットを出してきました。この曲は1995年のセカンド・アルバム『モーニング・グローリー』からの4枚目、全英1位を記録したシングルです。日本でも映画『BECK』のエンディング・テーマに採用されたり、携帯電話の CF でも使われているのでおなじみの楽曲です。

怒りをもって振り返るな、誰かの人生を破壊しようとする人間に心を惑わされるな・・・まるで今の世界を予見していたような歌です。どれだけ血を流せば、どれだけ罪のない人を傷つければ英勇を気取るリーダーはその愚かさに気づくのでしょうか。

7.Beautiful(ビューティフル)

まさに“ビューティフル”なメロディ、切なさの中に強さを込めた歌詞、すべてが完璧なクリスティーナ・アギレラ(1980年ニューヨーク、スタテン・アイランド出身)2002年リリースのシングル、全英1位、アメリカでは2位を記録しました。収録されていたアルバムはラテン語アルバムやクリスマス・アルバムを除くと2枚目となる『ストリップト』、ここからそれまでの“アイドルっぽさ”から脱し、真のアーティストとして脱皮していく分岐点になった作品と言われています。

洪水のように押し寄せる情報、毎日のように更新を迫るネットワーク、変わってゆく世界の中で自分を見失いそうな時は「Beautiful」この言葉を思い出して下さい。「Beautiful」それはあなた自身、世界にたったひとりのかけがえのない存在、美しい輝き、それがあなたです。

8.Desperado(ならず者)

1971年にデビュー、アルバム『呪われた夜』(1975年)や『ホテル・カリフォルニア』(1976年)など全米1位を連続で記録し、今もその楽曲は世界中で愛され続けるイーグルス。アメリカだけでも1億枚のアルバム・セールスを記録している(全世界では2億枚とも)からそのヒットのスケールは今では想像もできないものでした。この曲はそれより前の1973年にリリースされた同タイトルのアルバムからの楽曲で、シングル・カットはされていないものの、後に元々彼らがイーグルスとして結成、スタートするきっかけとなったリンダ・ロンシュタットやカーペンターズら多くのアーティストにカバーされたこれも「超」の付くスタンダードです。意外にもロンドン録音、2021年に公開された映画『ザ・ビートルズ:Get Back』にもたびたび登場したグリン・ジョンズがプロデュースしたアルバムです。

メロディーと言葉と音の隙間からも、悲しさ、やるせなさ、寂しさ、優しさ、思いやり、励まし、様々な感情が伝わってくる歌です。「ならず者」道を外れてしまった人に私達はそんな冷たい言葉を投げてしまうけれど、愛されることを拒む人ほど本当の愛を求めているのかもしれません。

Love Will Keep Us Alive(ラヴ・ウィル・キープ・アス・アライヴ)

こちらもイーグルスですが、時代はもっと新しく、1982年の解散をもって二度と行動を共にはしないだろうと思われていた彼らが“奇跡の”再結成を果たした1994年にリリースしたアルバム『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』に収録されていた新曲4曲のうちのひとつです。新曲以外は MTV でのライヴを収録した過去曲ながら、そこはさすがのイーグルス、見事全米1位を記録し、アメリカだけで800万枚も売り上げたというからファンの渇望感もすごかったのですね。ティモシー・B.シュミットのハイトーンの美麗ヴォーカルが印象的なオリジナルはポール・キャラック、ジム・キャパルディ、ピーター・ヴェイルという強力な外部ライター達による作品です。

ミュージック・セレナーデの最終回、ライブ・バージョンとして最後に選んだのがこの曲でした。

1曲のデモから始まった私たちの新しい音楽の旅は、このタイトルのようにたくさんの方の「Love」に支えられて今も続いています。

10Danny Boy(ダニー・ボーイ)

アイルランドの伝統的なメロディを用いた、長く愛されるスタンダード・ナンバーです。アイルランドの民謡、「ロンドンデリーの歌」として知られるメロディに歌詞をつけたもの、と言われています。諸説ありますが、18世紀から19世紀半ばにかけて民間で伝承されながら曲の形が今我々が知るものになってきたと推測されます。ポピュラー音楽の世界ではビング・クロスビーやアンディ・ウィリアムズなどが取り上げたことで有名になりました。女性が男性に別れを告げる歌詞とも解釈できる一方、親や祖父母が戦地に向かう息子や孫を想う歌、と解釈されることもあり、聞き手、送り手それぞれの立場によって思いを込められる楽曲であることが長く歌い継がれる最大の理由なのかもしれません。

Danny お前を戦場へ送り出すバグパイプの音が谷にこだましている・・平和を願う歌を歌うたび、メッセージを書くたび、届かぬ思いにため息が出てしまいます。でもいつか必ずこの星に平和が訪れます。その日のために私達はメッセージを送り続けたいと思います。

11Greensleeves(グリーンスリーヴス)

エリザベス朝のころ(1558年~1603年)イングランドとスコットランドの国境近くで生まれた歌とされますが、厳密には作者も含め不明なことが多い曲です。それより前の時代、ヘンリー八世の時代からの伝承歌という説もありますが、これも確たる証拠があるわけではないようです。歌詞や旋律には時代や地域ごとに様々なヴァージョンが存在するというのは口頭伝承に依る民謡ならではの特徴と思われます。ベンチャーズやジェフ・ベック・グループがインストカバーもしていますが、歌ものでは1976年のオリヴィア・ニュートン・ジョンのアルバム『Come On Over』、本田美奈子のアルバム『Ave Maria』に収録されたものなどが有名です。

何世紀もの間、歌い継がれてきたこのワルツは独特の浮遊感を持っています。3拍子の魅力はいうならば「どっちつかず」白・黒、右・左、何事もふたつに決めたがるこのおかしな時代には何より大切なもの・・ワルツのように軽やかに、しなやかに生きていけたら素敵です。



【130歳の夫婦デュオ】

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